社労士(社会保険労務士)択一式の過去問演習


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平成21年 - 11問 労災保険法(総合問題)

保険給付に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
なお、以下において、「労災保険法」とは「労働者災害補償保険法」のこと、「労災保険法施行規則」とは「労働者災害補償保険法施行規則」のこと、「労災保険」とは「労働者災害補償保険」のことである。

A.労災保険法による保険給付は、労働者を使用するすべての事業について、業務上の事由又は通勤による労働者の負傷、疾病、障害、死亡等に関して行われる。
B.労働者以外の者であっても、特別加入を認められた者は、労災保険法上は労働者とみなされ、通勤災害に係る保険給付を除くすべての保険給付を受けることができる。
C.業務に関連がある疾病であっても、労働基準法施行規則別表第1の2の各号に掲げられている疾病のいずれにも該当しないものは、業務上の疾病とは認められない。
D.通勤による疾病は、通勤による負傷に起因する疾病その他厚生労働省令で定める疾病に限られ、その具体的範囲は、労災保険法施行規則に基づき厚生労働大臣が告示で定めている。
E.業務災害又は通勤災害により受けるべき最初の保険給付について被災者の請求が認められた場合には、その後に当該業務災害又は通勤災害に関し引き続いて生ずる事由に係る保険給付について政府が必要と認めるときは、当該被災者からの請求を待つまでもなく職権で保険給付が行われる。
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A. 誤り。労災法3条。労災保険暫定任意適用事業であって、労災保険に任意加入していない事業等については、保険給付は行われない。

B. 誤り。労災法35条1項。特別加入者には二次健康診断等給付は行われないため、「通勤災害に係る保険給付を除くすべての保険給付を受けることができる」、とは言えない。

C. 正しい。労基法75条2項。

D. 誤り。労災法22条1項。通勤による疾病は厚生労働省令で定めるものに限られるが、「通勤による負傷に起因する疾病その他通勤に起因することの明らかな疾病」と規定されているのみであり、その具体的な疾病の範囲については告示されていない。

E. 誤り。労災法12条の8第2項。設問のケースであっても、その後に保険級の支給を受けようとするときは、新たに請求をしなければならない。

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