社労士(社会保険労務士)択一式の過去問演習


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平成23年 - 51問 厚生年金保険法(総合問題)

厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

A.老齢厚生年金の受給資格要件を満たしている被保険者(障害等級1級又は2級に該当する障害厚生年金の受給権者を除く。)が死亡したときは、その遺族が遺族厚生年金を請求したときに別段の申出をした場合を除き、厚生年金保険法第58条第1項第1号(短期要件)に該当し、同条第1項第4号(長期要件)には該当しないものとみなされる。
B.70歳に達した者であって、その者が老齢厚生年金の支給繰下げの申出を行った場合に支給する老齢厚生年金の額に加算する額は、繰下げ対象額(在職老齢年金の仕組みにより支給停止があったと仮定しても支給を受けることができた(支給停止とはならなかった)額に限られる。)から経過的加算額を控除して得られた額に増額率を乗じて得られる額である。
C.遺族厚生年金の受給権者が子(障害等級に該当しないものに限る。)であるとき、当該子が18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了して受給権を失権したときは、10日以内に失権の届書を日本年金機構に提出しなくてはならない。
D.障害手当金は、疾病にかかり、又は負傷し、その傷病に係る初診日において被保険者(その前日において保険料納付要件を満たしている者に限る。)であった者が、障害認定日から起算してその傷病により政令で定める程度の障害の状態に該当することなく3年を経過した者に支給する。
E.厚生年金基金の設立事業所に使用される70歳以上の者であって、保険料負担と納付について事業主の同意が得られない者は、保険料の全額を本人が負担し、厚生労働大臣に申し出ることによって当該基金の加入員になることができる。
解答をチェック!
A. 正しい。厚年法58条2項。

B. 誤り。厚年法44条の3。老齢厚生年金の支給繰下げに伴う増額率の計算にあたっては、経過的加算額も含む。

C. 誤り。厚年法63条2項。遺族厚生年金の受給権者が障害等級1級又は2級に該当しない子である場合は、当該子が18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したときには、届出がなくても受給権は消滅する。

D. 誤り。厚年法55条1項。障害手当金は、「障害認定日から起算して3年を経過した者」ではなく、「初診日から起算して5年を経過する日までの間におけるその傷病が治った日」に支給される。

E. 誤り。法附則4条の3第1項、法附則4条の42項。厚生年金基金の設立事業所に使用される70歳以上の者は、一定の要件を満たせば高齢任意加入被保険者になれるが、高齢任意被保険者が厚生年金基金の加入員となるには、保険料の半額負担及び保険料の納付につき事業主の同意が必要である。

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