社労士(社会保険労務士)択一式の過去問演習


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平成25年 - 12問 労災保険法(総合問題)

労災保険に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

A.休業補償給付は、労働者が業務上の傷病により療養のため労働不能の状態にあって賃金を受けることができない場合であれば、出勤停止の懲戒処分のため雇用契約上賃金請求権が発生しない日についても支給される。
B.政府は、保険給付に関して必要であると認めるときは、保険給付を受け、又は受けようとする者に対し、その指定する医師の診断を受けるべきことを命ずることができ、その者が命令に従わないときは、保険給付の支払を一時差し止めることができる。
C.土木工事及び重機の賃貸のそれぞれを業として行っていた事業主の、労働者を使用することなく行っていた重機の賃貸業務に起因する死亡につき、同事業主が労働者を使用して行っていた土木工事業について労災保険法第33条第1項に基づく加入申請の承認を受けていれば、同法に基づく保険給付の対象になる。
D.業務災害による身体の部位の機能障害と、そこから派生した神経症状が、医学的にみて一個の病像と把握される場合には、当該機能障害と神経症状を包括して一個の身体障害と評価し、その等級は重い方の障害等級による。
E.介護補償給付の額は、常時介護を要する状態の被災労働者については、支給すべき事由が生じた月において介護に要する費用として支出された額が、労災保険法施行規則に定める額に満たない場合にあっては、当該介護に要する費用として支出された額である。
解答をチェック!
A. 正しい。最高裁昭58.10.13/浜松労働基準監督署長事件。

B. 正しい。労災法47条の2、47条の3。

C. 誤り。最高裁平9.1.23/姫路労働基準監督署長事件。判例は、設問ケースでは、労働者を使用していた土木工事業については労災の保険関係が成立しており、事業主の特別加入はこれに基づいて認められていた。一方の重機の賃貸業務については保険関係が成立しておらず、保険給付の対象とはならない、とした。

D. 正しい。昭42.11.16基発1036号。

E. 正しい。則18条の3の4第1項2号かっこ書。

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