社労士(社会保険労務士)択一式の過去問演習


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平成21年 - 1問 労基法(総則)

労働基準法の総則等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

A.使用者は、労働協約、就業規則及び労働契約を遵守し、誠実にその義務を履行しなければならないが、使用者よりも経済的に弱い立場にある労働者についてはこのような義務を定めた規定はない。
B.労働基準法第3条が禁止する労働条件についての差別的取扱いには、雇入れにおける差別も含まれるとするのが最高裁判所の判例である。
C.労働基準法第4条が禁止する女性であることを理由とする賃金についての差別的取扱いには、女性を男性より有利に取扱う場合は含まれない。
D.労働基準法第5条が禁止する労働者の意思に反する強制労働については、労働基準法上最も重い罰則が定められている。
E.労働者が労働審判手続の労働審判員としての職務を行うことは、労働基準法第7条の「公の職務」には該当しないため、使用者は、労働審判員に任命された労働者が労働時間中にその職務を行うために必要な時間を請求した場合、これを拒むことができる。
解答をチェック!
A. 誤り。労基法2条2項。労働者も使用者と同様な遵守義務がある。

B. 誤り。最高裁昭和48.12.12/三菱樹脂事件。判例は、雇入れ時における差別は含まれない、とした。

C. 誤り。平9.9.25基発648号。女性であることを理由として賃金を有利に取扱うことは、差別的取扱いとされる。

D. 正しい。労基法117条。最も重い罰則とは、1年以上10年以下の懲役又は20万円以上300万円以下の罰金である。

E. 誤り。労基法7条。労働審判員の職務は公の職務に該当し、労働者から請求があった場合には使用者は拒んではならない。

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