社労士(社会保険労務士)択一式の過去問演習


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平成20年 - 57問 厚生年金保険法7

厚生年金保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

A. 60歳台前半の老齢厚生年金が雇用保険法に規定する基本手当との調整により支給停止されている場合において、支給停止の解除に係る当該調整対象期間の各月における基本手当の支給を受けたとみなされる日に準ずる日として政令で定める日には、雇用保険法に規定する基本手当を支給しないとされる待期の期間に属する日が含まれており、当該待期の日が属する月があるときは、その月は支給停止が解除される。
B. 厚生年金保険法第38条の2に規定される受給権者の申出による年金たる保険給付の支給停止は、申出を行った日の属する月の翌月分から支給停止される。また、支給停止の申出を撤回したときは、その旨の申出を行った日の属する月の翌月分から支給が開始される。
C. 父母に対する遺族厚生年金は、受給権者が60歳に達するまでの期間、その支給が停止されるが、平成8年4月1日前に死亡した者の遺族に該当する父母は、遺族厚生年金の受給権を取得した当時から引き続き障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にある間は、受給権取得時の年齢にかかわらず、60歳に達するまでの期間についても支給される。
D. 老齢厚生年金の受給権者に厚生年金基金が支給する老齢年金給付は、厚生年金基金の規約の有無にかかわらず、老齢厚生年金の受給権の消滅理由以外の理由によって、その受給権を消滅させるものであってはならない。
E. 障害厚生年金は、その受給権者が当該傷病について労働基準法の規定による障害補償を受ける権利を取得したときは、6年間、その支給が停止されるが、厚生年金基金の障害給付金の受給権者が、当該傷病について労働基準法の規定による障害補償を受ける権利を取得したときは、厚生年金基金は規約で定めるところにより、当該受給権者の障害給付金の全部又は一部の支給を停止することができる。
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A. 誤り。年金停止月の数から厚生労働省令で定めるところにより当該老齢厚生年金の受給権者が基本手当の支給を受けた日とみなされる日の数を30で除して得た数(1未満の端数が生じたときは、これを1に切り上げるものとする。)を控除して得た数が1以上であるときは、年金停止月のうち、当該控除して得た数に相当する月数分の直近の各月については、老齢厚生年金の支給停止が行われなかったものとみなす。よって待期の日が属する月の支給停止が必ずしも解除さえれるとは限らない(法附則7条の4、法附則11条の5)


B. 正しい。法38条の2、1項、3項、法36条2項

C. 正しい。法65条の2、昭和60年法附則72条2項、4項

D. 正しい。老齢厚生年金の受給権者に基金が支給する老齢年金給付は、老齢厚生年金の受給権の消滅理由以外の理由によって、その受給権を消滅させるものであってはならない(法131条3項)

E. 正しい。
障害厚生年金は、その受給権者が当該傷病について労働基準法 第77条 の規定による障害補償を受ける権利を取得したときは、6年間、その支給を停止する
(法54条1項)。
・厚生年金基金の障害給付金の受給権者が、次の各号のいずれかに該当することとなったときは、障害給付金の全部又は一部の支給を停止することができる。
 1.  老齢年金給付を支給されたとき。
 2.  脱退一時金を支給されたとき。
 3.  当該傷病について労働基準法第77条 の規定による障害補償、労働者災害補償保険法の規定による障害補償給付若しくは障害給付又は船員保険法による障害を支給事由とする給付を受ける権利を取得したとき(基金令26条の4、2項)。

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